カテゴリー

2021年9月11日

柔軟性が大事―ひふみ投信の2021年8月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2021年8月次運用報告書が出たので定例ウォッチです。8月の騰落率は+3.63%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+3.17%でした。純資産残高は8月31日段階で1542億円(前月は1479億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は7336億円(前月は7014億円)となりました。8月は好調な相場環境となり、「ひふみ投信」も参考指数をアウトパフォームしました。ただ、9月に入ってからは状況が一変しています。こうした状況で大事なのは「柔軟性」だそうです。

例年8月は夏枯れ相場で株価も動きが少ないケースが多いのですが、今年は新型コロナウイルス感染の再拡大や海外での金融引き締め観測、中国の規制強化への懸念など材料が多く、それにつれて相場も動く展開が続きました。そうした中、最も懸念された米国の金融引き締め観測が後退したことで、終わってみれば非常に好調な結果となっています。

こうした中、「ひふみ投信」は引き続き「国内外の高まったリスク要因の影響を受ける銘柄を売却し、Withコロナの世界を見据えたポートフォリオへ徐々に移行させる」(最高運用責任者の藤野英人氏)ことを続けており、そうしたポートフォリオの組み換えが奏功したようです。中国のゲーム関連銘柄を売却するなどで、一時的に現金比率が8%を超えるなど機動力のある運用ができているようです。

参考指数に対してもアウトパフォームするなど堅調な運用が続いていましたが、9月に入って状況は一変しました。菅義偉首相が自民党総裁選には出馬せず、退陣することを発表しました。これを市場が好感し、日経平均も3万円を超えるなど株価が跳ね上がっています。運用報告会「ひふみアカデミー」によると、保有していた現金を急ぎ投入し、上げ相場についていくことに取り組んだそうです。また、今後の見通しに対する考え方が表明されました。


自民党の次期総裁=次の首相選びが始まりましたが、だれが勝利するのかまったく見えない状態です。こうした状況では「柔軟性が大事」「決め打ちすることは非常に厳しい」「1日1日判断していく」「危ないと思ったらパッと降りる」といった機動性が重要になるとしています。その意味では、アクティブファンドの腕の見せどころかもしれません。要注目でしょう。引き続き頑張って欲しいと思います。

【ご参考】
ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信

ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、auカブコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。

また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券などの個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも良心的。iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プランイオン銀行確定拠出年金プラン松井証券確定拠出年金プランマネックス証券確定拠出年金プラン




【スポンサードリンク・関連コンテンツ】