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2021年2月8日

納得も得心もしている受益者たち―受益者の質もまたファンドの強さ

 

1月に発表された「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2020」の公式ページにファンドに対する投票者のコメントが掲載されました。毎回のことですが、これが非常に読みごたえがある。特にここ数年は、分析的なコメントが増えています。それは言い換えると、購入しているファンドに対して本当の意味で納得も得心もしている受益者が増えているということでしょう。やはり、そうした質の高い受益者に支えられているファンドは強いということを改めて実感しました。

投票者のコメントを見ると、上位入賞したファンドだけでなく、中位から下位までいずれのファンドに対しても非常に読みごたえのある内容が多く見られました。とくにランキングの常連となっている実績豊富なファンドに対しては、さすがと唸らされる分析的な内容のコメントが多いです。

分析的なコメントが多いということは、それだけ多くの受益者がファンドを購入する理由や目的をしっかりと自分の中で明確にし、納得も得心もできているということです。そういった受益者は、ちょっとした相場変動でも慌てずに保有や新規購入を続けることでしょう。これはファンドにとってものすごい力です。

結局、ファンドの強さというのはファンド自体の品質にだけでは実現できません。どれだけ運用哲学や方法論に対してしっかりと理解している“質の高い受益者”によって支えられているかに左右されるわけです。そういったことを考えると、FOYにランクインするファンドは、いずれも受益者の質が極めて高い。それがファンドの強さになっているからこそ、ランクインしていると言えるわけです。

日本では毎年、多くのファンドが新規設定されます。そうした中には「売れ筋」と言われて純資産残高を急増させるファンドもあるわけですが、その顔触れは毎年のように変化します。なぜそうなるのか。納得も得心もして購入している受益者が少ないからでしょう。そういったファンドは、本質的な強さを持ち合わせていません。そう考えると、やはりFOYでランクインするファンドというのは、普通の売れ筋ランキングとは次元の異なる評価だと言えそうです。そんなことを、投票されたファンドに対するコメントを読みながら改めて感じました。

ところで、当然ながら私のコメントも掲載されていました。あえてどのコメントが私のものなのかを紹介しませんが、これまでブログで何度も書いてきた内容なので、分かる人には分かるでしょう。ちなみに私が投票したのはファンドは「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」と「ひふみ投信」です。




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