カテゴリー

2018年6月6日

米国株が好調なパフォーマンスを牽引か―ひふみ投信の2018年5月の運用成績



サテライトポートフォリオの一部として積み立て投資している「ひふみ投信」の2018年5月次運用報告が出ました。2018年5月の「ひふみ投信」の騰落率は+1.1%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は-1.7%となり、参考指数を大幅にアウトパフォームしています。ひふみ投信は例年、4月に成績が振るわず、5月に大きく取り返すというアノマリーがありましたか、今年もその通りになったようです。ただ、今回は米国株がパフォーマンスを牽引している印象を持ちました。純資産残高は5月31日段階で1425億円(前月は1390億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高も7593億円(前月は7393億円)と引き続き拡大が続いています。

5月は4月からの反発相場が継続して好調な値動きが続いていましたが、月後半からはイタリア政局の不透明化などもあり、米国もEUも株式が売られて債券が買われるという典型的なリスクオフ相場となりました。このため日経平均もTOPIXもともに下落して月を終えています。

一方、「ひふみ投信」はTOPIXを大きく上回るパフォーマンスに。5月は決算発表が多く、好調な決算となった企業の株価は上昇傾向となります。このため成長企業を多く組み込んだ「ひふみ投信」にとって恩恵を受けやすい展開となったようです。このため、これまでややウエートを落としていた中小型株の比率を再び上げているとのことです。

ただ、個人的な印象としては中小型株の堅調よりも、これまで組入れてきた米国株が好調なパフォーマンスを牽引しているように思えます。5月末段階での組み入れ上位銘柄を見ると、1位がAmazon、2位がVISA、3位はMicrosoftとなり、米国株が上位を独占しています。最高運用責任者である藤野英人氏によると、米国株のウエートが上昇しているのは買い増しによるものではなく、単純に保有銘柄が上昇したためだとか。

そういう意味では、米国株がパフォーマンスを牽引していると言えるのでは。米国株を組み入れるという戦略が今のところ奏功していると言ってよさそうです。また、日本の中小型株と米国の大型成長銘柄を組み合わせるという戦略が思いのほか面白いものだったということも感じます。ただ、そうなってくると参考指数であるTOPIXとの比較にどの程度意味があるのかが今後は問われることになるかもしれません。

今後の見通しに関して藤野氏は6月12日の米朝首脳会談の行方を注視しています。これが今後の大きな材料となる見ており、そのため次回に報告で改めて今後の見通しを説明するとしています。この辺りも注目でしょう。

さて、月次運用報告書に先立って発表された中間レポート恒例の組入れ銘柄紹介です。今回はダイフク(6383)でした。国内大手の物流機器メーカーです。物流関連企業への投資というのは非常に面白い。今後、ECなどのますますの拡大が予想されるわけですが、そうなったときに死命を制するのは物流機能だと言われています。大規模な設備投資もあるでしょう。まさに地味だけれども、目の付けどころが鋭い銘柄選択だと思います。

【ご参考】
ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信

ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、カブドットコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。

また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされており、このほど新たにマネックス証券のiDeCoプランにも追加されました。。SBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも素晴らしく、iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プランイオン銀行確定拠出年金プラン松井証券確定拠出年金プランマネックス証券確定拠出年金プラン



【スポンサードリンク・関連コンテンツ】