カテゴリー
▼
2017年7月20日
国内債券インデックスファンドから定期預金にスイッチング―2017年7月の個人型確定拠出年金(iDeCo)積立と運用成績
SBI証券で積み立てている個人型確定拠出年金(iDeCo)の7月の積立約定しました。あいかわらず相場の方は安定しているので評価額もジワジワと上昇し、累積リターンは+15.4%となりました(7月18日現在)。とくに運用方針に大きな変化はありませんが、少しだけポートフォリオの中身を入れ替えました。これまでiDeCo資産の10%を国内債券インデックスファンドに充てていたのですが、なんとなく国内債券の先行きに期待が持てなくなったので、思い切って定期預金にスイッチングします。
今月も従来通り以下のファンドを買付けました。
【個人型確定拠出年金(SBI証券iDeCoプラン)】
三井住友・DC日本株式インデックスファンドS(0.19%)
DCニッセイ外国株式インデックス(0.21%)
EXE-i新興国株式ファンド(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.131%程度)
EXE-iグローバル中小型株式ファンド(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.104%程度)
インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)(0.26%)
三井住友・DC外国債券インデックスファンド(0.21%)
三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド(0.52%)
EXE-iグローバルREITファンド(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.114%程度)
このうち、「インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)」は、国内債券の代替として実験的に買付を続けていたのですが、やはり為替ヘッジコストを差し引くと国内債券インデックスファンドとリターンはそれほど大きく変わらず、それほど妙味はありませんでした。また、国内債券インデックスファンドの保有も続けていますが、こちらも最近は冴えない状態が続いています。
国内債券インデックスファンドのリターンが冴えない理由は簡単です。現在、日銀によるイールドカーブ・コントロール政策によって長期金利はゼロ%になるように指値オペを含む国債買いオペが続けれらているからです。このため私がiDeCo口座で保有している「三菱UFJ国内債券インデックスファンド(確定拠出年金)」の保有銘柄の平均利回りは0.17%(2017年6月現在)。信託報酬が0.12%かかるわけですから、実質的な利回りは0.05%となります。もちろん国債価格が上昇する可能性もあり、実際の期待リターンはもっと高いのですが、やはり債券は金利に対して投資するものだという基本原則に立てば、どちらかと言えば国債価格下落によるマイナスリターンとなるリスクの方が大きいと判断しました。
そこで思い切って国内債券インデックスファンドと、その代替であるヘッジ付先進国債券インデックスファンドからいったん資金を引き上げることにしました。スイッチング先は「あおぞらDC定期(1年)」です。SBI証券のiDeCoプランの定期預金は従来、「スルガ確定拠出年金スーパー定期1年」だけだったのですが、今年から新たにあおぞら銀行の定期預金が追加されています。金利はスルガが0.01%に対して、あおぞらは0.02%とわずかですが高い(2017年7月18日現在)。元本確保型商品でも利回りが少しでも良い商品を追加しようとするSBI証券の姿勢は、なかなか立派です。
国内債券インデックスファンドと比較すれば期待リターンは大幅に低下しますが、コストがかかりませんし、なにより国債価格下落リスクから解放されるので気楽です。もともとiDeCo口座内で国内債券インデックスファンドを組み入れていたのも、リバランスの際に株式相場が好調なら利益確定した分の保管先、株式相場が不調なら値下がりした資産クラスに追加投資するための予備資金の置き場所という意味合いが強かったので、その役割は定期預金でも十分に果たせるのです。
そんなわけで、国内債券インデックスファンドへの投資はしばらくお休み。ただ、国内債券というのは国際分散投資において最も重要な資産クラスです。ポートフォリオ全体のリスク量をコントロールする要となるアセットクラスですから。なので現在でも決して国内債券への投資を否定ているわけではありません。あくまで金利が低すぎるから、しばらくは手控えるという意味です。なので、もう少し金利が上昇すれば国内債券への投資も再開するつもりです。
【ご参考】
個人型確定拠出年金は金融機関によって手数料、商品ラインアップがまったく異なりますので、どの金融機関のプランに加入するのかが重要になります。iDeCoプランの選択肢としてお薦めなのは運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえるSBI証券、楽天証券、マネックス証券、イオン銀行、松井証券です。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランも研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、楽天証券確定拠出年金プラン、イオン銀行確定拠出年金プラン、マネックス証券確定拠出年金プラン、松井証券確定拠出年金プラン
【関連記事】
SBI証券と楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)を徹底比較―加入者の属性や考え方によってそれぞれに優位性がある
みずほ銀行のiDeCoプランの運営管理手数料が事実上無料に―攻めの姿勢に度肝を抜かされました
また、研究のために解説書を読むことも大事です。最新の情報を盛り込んだ解説書としては大江英樹さんの『はじめての確定拠出年金投資』山崎元さんの『確定拠出年金の教科書』竹川美奈子さんの『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』田村正之さんの『はじめての確定拠出年金』を挙げておきます。
【スポンサードリンク・関連コンテンツ】