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2015年1月1日

3:国際分散投資で守りの資産運用

2012年末に“アベノミクス”が始まったとき、「これは大変なことになった」と思いました。日銀が大胆な金融緩和に踏み切った場合、円貨の相対的価値下落は避けられないからです。デフレが続くリスクよりも、強烈なインフレが始まるリスクの方が大きくなったと感じました。

インフレにに備えるアセットカテゴリーは、株式が基本となります。そこで余裕資金を株式に替える必要を感じていたのですが、個別株は単位株数の関係もあって私のような弱小資金では銘柄選択が難しい。しかも、海外にも投資対象を広げようとなると、いちだんとハードルは高くなります。
そんなときに出会ったのがインデックスファンドによる国際分散投資です。かつて投資信託といえば、ぼったくり商品の代表だと思っていましまたが、最近では低コストなインデックスファンドが複数あり、気楽に国際分散投資ができることを知ります。参考になったのが有名なこの本、山崎元さんと水瀬ケンイチさんによるほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド (朝日新書)でした(あれからインデックスファンドも一段と充実しました。ぜひ改訂版を出して欲しい)。


そいうわけで、2013年から余裕資金をほとんどを国内株ETFと先進国株ETF、そして若干の個別株に替え、同時にインデックスファンドによる積立投資をを開始します。もちろん、投資の研究も本格化させました。やっぱり一番参考になったのは、この2冊でしたね。
バートン・マルキール
ウォール街のランダム・ウォーカー <原著第10版>―株式投資の不滅の真理

チャールズ・エリス
敗者のゲーム〈原著第6版〉 

(私が読んだのは原著第5版。新しく第6版の翻訳が出たようです。)

私のような零細企業に勤めるサラリーマンでも、少額からグローバルポートフォリオを組んで、国際分散投資ができるのですから、素晴らしい時代になったものです。幸い、一昨年来の日本株上昇や米国株上昇で資産は順調に増えました。ただ、一時的な増加は意味がありません。意味があるのは、もし円預金だけで資産を保有していたなら、実質的な価値目減りが避けられなかったことをヘッジできたことでしょう。

そもそも庶民にとって資産運用の目的とは、爆発的に儲けることではありません。いかにインフレや社会情勢の変化に対して、資産の実質価値を“守る”かということ。お金を増やすのは、節約しながら仕事を頑張って収入を増やしていくことで達成すればいいというのが私の考えです。

投資はディフェンシブに、仕事はアクティブにというのが、現在の基本的な姿勢になっています。




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