2016年8月25日

やっぱり現地に来ると東南アジアに投資したくなる



インドネシア出張もあとわずかです。今回はトラブルも少なく、じつに快適な出張です。昨年は新興国の例にもれず、インドネシア経済も冴えなかったのですが、ここにきて明らかに回復基調でした。株価も上昇傾向にあります。新興国への投資は好みが分かれるものですが、私のように定期的に現地に足を運んでいると、ついつい東南アジアに投資したくなります。これも一種のホームカントリー・バイアスなのですが。

現地の日系経済団体のレポートによると、2016年4~6月の実質GDP成長率は5.2%となり、ようやく5%台を回復してきました。15年は4.79%とリーマンショックの影響を受けた09年以来の低成長だったことで現地でも危機感が募っていたのですが、今年は政府の積極的なインフラ投資が奏功しているようです。

インドネシアは恒常的な経常赤字国なので、これが通貨ルピアの弱さにつながっているのですが、ここにきて証券投資を中心とした資本・投資収支が黒字化しているので2016年第2四半期は国際収支が黒字化したというのも興味深いです。

なぜ海外からインドネシアへの証券投資が増加しているのかというと、一説には今年7月からスタートした租税特赦法(タックス・アムネスティー)の影響があるとか。インドネシアは脱税天国で、シンガポールなどタックスヘイブンへの違法な資本移転も伝統的に多いのですが、現在の政府は一定期間内にこれを申告したり国内に還流させた場合、低率の課税だけの特赦を適用することにしました。国内に資金が還流すると、当然ながらルピア高、株高となることが予想されるので、海外の投資家もそれを見越して買いに回っているようです。

ただ、楽観もできません。実際に租税特赦の効果がどこまであるのかは依然として未知数だからです。また、自動車販売台数や二輪車販売台数が冴えないのもインドネシア経済の先行きに関する不透明感を象徴しています。まさに楽観と悲観が入り混じった状態といったところでしょうか。

私は、ブラックロックのインデックスファンド、i-mizuho東南アジア株式インデックスを通じて東南アジア株式に定期的に投資しているので、東南アジアの大国であるインドネシアには頑張って欲しいところです。

ところで冒頭の写真は、ホテルの中のレストランでよく食べる謎のインドネシア定食です。ナシゴレン(インドネシアの焼き飯)、サテ(東南アジアの焼き鳥)、インドネシアの伝統的な鶏もも肉フライ、エビせん、サラダですが、なかなかイケます。ビールはもちろんビンタンビール。ちなみにインドネシアの焼きそば、ミーゴレンも美味しいですよ。これは昼に街のショッピングモールの中にあるフードコートで食べました。



こうやってインドネシアの料理を食べていると、やっぱり、もっと東南アジアに投資したくなる。帰国したら、i-mizuho東南アジア株式インデックスを買い増そうかしら。

(いわずもがなですが、特定の金融商品や投資を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。)

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